大学院理工学府博士前期課程1年の高田裕也さんが、FIT奨励賞を受賞しました。
電子情報部門加藤研究室所属 博士前期課程1年 高田裕也さんが、第21回情報科学技術フォーラムFIT2022において登壇し、「打ち切りデータ補完のための複数ターゲットトビットモデル」という題目の発表を行い、FIT奨励賞を受賞しました。
高田裕也さんの発表は、打ち切りデータと呼ばれるデータを処理するための新技術を提案するという内容でした。統計解析をしなくてはならないデータのうち、値が定量できる範囲に入らなかったために観測できないという事象はたびたび起こります。例えば、ノロウイルスなどの水中病原体濃度の場合、採水した水環境が汚染されていなければ定量限界値を下回ります。このようなデータを正しく解析するには、定量範囲外のデータも推定する必要があります。すでに、収集したデータのうち1変量のみが打ち切られているときに推定する方法は知られていました。高田裕也さんはこれを2変量以上に拡張したアルゴリズムを開発し、実験によりその有用性を示しました。その新規性、実用性が高く評価され、FIT奨励賞に選ばれました。