理工学府環境創生理工学教育プログラム2年の工藤優斗さんが、2022年度日本化学会関東支部群馬地区研究交流発表会にてポスター賞を受賞しました
理工学府環境創生理工学教育プログラム博士前期課程2年で環境創生部門の板橋?樋山研究室に所属している工藤優斗さんが、2022年12月3日にオンラインで開催された2022年度日本化学会関東支部群馬地区研究交流発表会において、ポスター賞を受賞しました。
受賞対象となった工藤さんの研究タイトルは「ホタル生物発光基質D-LuciferinのC1sスペクトル測定」です。溶液中のスペクトル測定およびその帰属の難しさから、溶液中の炭素原子の内殻励起スペクトルは、これまでほとんど報告例がありませんでしたが、工藤さんはpH 7およびpH 10のD-luciferin溶液のC1sスペクトル測定に成功しました。さらに量子化学計算によりD-luciferinアニオンとジアニオンの内殻励起状態を求め、スペクトルの帰属を行いました。その結果、pH 7のC1sスペクトルにはD-luciferinアニオンの理論吸収スペクトルの特徴が現れ、pH 10のC1sスペクトルにはD-luciferinジアニオンの理論吸収スペクトルの特徴が現れており、C1sスペクトルには分子構造の違いが反映されていることが明らかになりました。
今回若手ポスター賞を受賞したのは、工藤さんを含め11名でした。