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【プレスリリース】世界初!大腸菌における翻訳停滞解消因子を介した抗生物質耐性機構の発見 ~抗生物質による攻撃に対し、細菌は何を使って生き延びるのか~

[CATEGORY] プレスリリース [tag]

群馬大学大学院理工学府 分子科学部門 行木信一准教授の研究グループは、大腸菌常在株SE15を用いて翻訳停滞解消因子を介した抗生物質耐性機構を世界で初めて発見しました。
抗菌薬は、細菌の増殖を抑制し、致死的作用をもたらすことで、細菌の感染によって引き起こされる感染症の治療を助ける薬です。抗菌薬のうち微生物からつくられたものを抗生物質と呼び、抗生物質の多くのターゲットは、翻訳過程の中心となるリボソームです。しかし、抗生物質がリボソームに結合して翻訳を停滞させてしまった状態を細菌がどのように解消し生き延びるのか、その詳細な機構は不明でした。行木信一准教授の研究グループは、抗生物質の種類によって異なる翻訳停滞状態の解消に、それに対応した翻訳停滞解消因子が必須なことを明らかにしました。この結果は、大腸菌が抗生物質存在下でどのようにして生き延びるのか、その手段の一端を明らかにしたことになります。そして、この発見によりなぜ細菌によって翻訳停滞解消因子の種類の組み合わせが異なるのか、また、細菌によって特定の抗生物質への耐性が高いのかについて説明することができます。
さらに、対象とした大腸菌の株の中には、腸管出血性大腸菌のような強い病原性を有する株が存在します。本研究は、その効果的な抗菌剤開発のための新たな研究アプローチを提供するものと考えています。

本研究の主な実験は、本学大学院理工学府博士前期課程(修士課程)行木研究室 三上真優氏(当時)、清水秀彦氏(現:大学院理工学府博士前期課程(修士課程)2年)、岩間紀香氏(現:同課程2年)、矢島美帆乃氏(当時)らによって行われました。また、本研究は、武蔵野大学薬学部 桑迫香奈子講師、久留米大学医学部 小椋義俊教授、および弘前大学農学生命科学部 姫野俵太教授?栗田大輔准教授との共同研究です。
本研究の成果は、2024年9月2日19時(日本時間)にネイチャー?パートナー?ジャーナルである専門誌「npj Antimicrobials and Resistance」に掲載されました。


プレスリリース資料はこちら

関連リンク

行木 信一准教授 研究紹介はホームページはこちら 
行木研究室のホームページはこちら 
専門誌「npj Antimicrobials and Resistance」のホームページはこちら 

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