【未来先端研究機構】第8回群馬大学未来先端研究機構国際シンポジウムを開催しました
群馬大学未来先端研究機構では、2020年2月3日~4日に、昭和キャンパス刀城会館にて、第8回群馬大学未来先端研究機構国際シンポジウムを開催しました。
今回は、“基礎医学のシンフォニー”と題し、「DNA修復反応」、「次世代がん治療」及び「脳への放射線影響」に焦点を当て、当該分野で活躍している国内外の研究者12名を招聘しました。
平塚浩士学長による開会挨拶の後、セッション1では生命科学の基本であるDNAの修復機構における発がんの抑制メカニズムや、DNAを折り畳むメカニズムであるクロマチン構造制御、さらにDNA修復と老化の関連性についての研究議論が行われました。セッション2では、次世代のがん治療である免疫チェックポイント治療と放射線治療または化学療法剤の融合の可能性について、さらにもう一つの免疫治療であるCART細胞療法の最新臨床応答、次世代シーケンサーを使った発がん過程における変異発生機構について議論し、セッション3では、脳神経に対する放射線影響について、ニューロンの発達やアルツハイマー病への影響を対象とした研究成果の発表があり、さらには宇宙線に含まれる重粒子線照射後の脳神経への影響についても討論しました。
各講演後の質疑応答では、参加者からの多様な質問が出て分野を超えた活発な議論が交わされました。2日目の締めには、窪田健二機構長から講評及び閉会挨拶があり、盛会の内に終了しました。また、サテライトワークショップをシンポジウム前後の2日及び4日午後に開催し、シンポジウムのセッションテーマをさらに深堀した形で、DNAが損傷した時の修復伝達や免疫療法を組み合わせた放射線治療について議論が進み、3日間に渡る充実した研究交流となりました。
今回のような世界水準の研究者との交流を重ねることで、国際共同研究を一層推進し、研究拠点化を進め、大学全体の国際化に寄与していく計画です。