理工学府 環境創生部門 佐藤?神成研究室と渡邉?窪田研究室の共著論文が、日本エネルギー学会 論文賞を受賞しました
理工学府 環境創生部門の佐藤?神成研究室と渡邉?窪田研究室の共著論文が、2021年度日本エネルギー学会論文賞を受賞しました。受賞の対象となった論文は下記の通りです。
題目:Calcium-enriched Biochar: Pyrolysis of Digested Sludge, Phosphorus Recovery, and Fertilizer Properties
著者:Naokatsu KANNARI, Takumi UESUGI, Keiichi KUBOTA, Daichi MASUDA, Kazuyoshi SATO, Takayuki TAKARADA, Tomohide WATANABE
日本エネルギー学会誌2020 年12 月号236 頁掲載(J. Jpn. Inst. Energy, 99 (2020) 236-242)
本論文では、廃棄物バイオマス食品廃棄物由来の消化汚泥に着目し、この熱分解により得られるカルシウム(Ca)リッチバイオチャーをリン(P)回収材、さらにP 回収後のバイオチャーを肥料として利用することを検討しました。その結果、P 回収量はバイオチャー中のCa 含有量に依存すること、さらにP 回収後のバイオチャーの肥料特性は、化学肥料と同等の肥料効果を示すことを明らかにしました。本論文の特徴は、Ca リッチバイオチャーの調製、構造評価、P 回収特性評価、さらにP 回収バイオチャーの肥料特性評価まで一貫して行っている点であり、Ca 含有量、Ca 存在形態、細孔構造とP 回収特性の関係に加え、P 回収後のバイオチャーの肥料としての有用性を明らかにしました。これらはバイオマス有効利用法ならびにP 回収?利用技術に関する優れた研究成果であることから、論文賞の受賞に至りました。