理工学府知能機械創製部門の井上雅博准教授が、溶接学会マイクロ接合研究委員会よりマイクロ接合優秀研究賞を受賞しました
理工学府知能機械創製部門の井上雅博准教授が、2021年6月18日に開催された溶接学会第133回マイクロ接合研究委員会にて、マイクロ接合優秀研究賞を受賞しました。この賞は昨年度のマイクロ接合研究委員会にて発表された研究の中から1件の研究に与えられるものです。
井上准教授は、2020年9月29日に開催された第130回マイクロ接合研究委員会にて、「導電性接着剤におけるフィラー/バインダ界面の化学的相互作用と界面電気伝導特性発達の関係」と題する研究発表を行いましたが、この発表が今回の表彰対象となりました。導電性接着剤は電子機器の代表的な実装材料のひとつですが、その導電性発現機構については不明な点が残されています。電子機器の高性能化や多様化に対応するための材料開発を加速化させるためにも導電機構の解明が望まれていますが、これまでの実験手法では接着剤中に混合した金属粒子近傍の化学的状態や金属粒子間の界面電気伝導挙動を直接評価することができませんでした。井上准教授は時間領域NMR法による界面化学状態解析と交流インピーダンススペクトル解析による界面電気伝導挙動解析を組み合わせた新たな手法を提案し、導電性接着剤の電気伝導発現挙動の解析を行いました。
最近では、井上准教授が提案してきた界面ケミストリ制御による導電性接着剤の材料設計が海外の研究者からも注目されており、今後の研究の進展が期待されます。
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